【競馬】ダービー本命候補、ゴールドシップの「唯一の落とし穴」 (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●写真 photo by Murata Toshiyuki

 では、その夢の配合によって生まれたゴールドシップがダービーを勝ち、ステイゴールド産駒のダービー連覇が達成される可能性はどれくらいあるのか。

 距離、コース適性、ともに割り引くところがないゴールドシップ。道中2、3番手追走から直線で抜け出し、ディープブリランテに2馬身近い差をつけた共同通信杯のようなレースができれば、今の東京コースは先行有利で追い込みが効きにくいとされるだけに、勝つ可能性は十分にあるだろう。だが、ひとつ気になるのは、皐月賞が共同通信杯以来2カ月ぶりの競馬だったのに、馬体重が8kgも減っていた点だ。

 これについて、関西の競馬専門紙記者が言う。
「普通、ダービーを最大目標にすれば、皐月賞はやや余裕残しに仕上げるはず。それがマイナス8kg……。もしかすると、前走は仕上げすぎだったのかもしれません。その点がダービーでどう出るか……」

 2着に2馬身半差で「完勝」だった皐月賞は、ひょっとして走り過ぎなのか。とはいえ、父ステイゴールドはドバイや香港への遠征も含めて、現役時代に50戦もしたタフな馬だ。ゴールドシップがそのタフさを父から受け継いでいるとすれば、少々の走り過ぎなどきっと問題にしないはずだが、はたして……。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る