【競馬】NHKマイルカップ、人気馬3頭に「死角あり」 (3ページ目)
マイル戦のGIでは頼りになるのは、やはりディープ産駒だ。今年も、クラシック第一弾の桜花賞でワンツーフィニッシュを決めた。これで産駒のGIは4勝となるが、いずれもマイル戦。
しかも昨年のNHKマイルこそ勝つことはできなかったものの、ディープ産駒のコティリオンが2着で、リアルインパクトが3着。おまけに、そのリアルインパクトが、のちに古馬相手のGIマイル戦、安田記念を制しているのだから、ディープ産駒は単にマイルGIに強いだけでなく、東京コースのマイルGIに抜群の適性を示したことになる。
また、トライアルのNZTとは違って、マウントシャスタがステップレースにした毎日杯は、NHKマイルとの相性がいい。なにしろ、前述したNZT組と違って、2000年以降の毎日杯の勝ち馬でNHKマイルを制した馬が、4頭もいるのだ。
確かにマウントシャスタは毎日杯を勝ってはいない。けれども、関西の競馬専門紙トラックマンによれば、あのレースのマウントシャスタに対する陣営の評価は「勝っていたも同然だ」というのだ。
「その陣営の気持ちの表れが、池添謙一騎手から岩田康誠騎手への乗り替わりです。つまり、毎日杯の敗因は池添騎手の早仕掛けで、仕掛けどころさえ間違わなければ勝っていた、というのが陣営の評価。そこで、今度は勝つために岩田騎手にチェンジしたわけです」(関西専門紙トラックマン)
マウントシャスタを管理するのは池江泰寿厩舎。池江×池添のコンビと言えば、天皇賞(春)で大きく期待を裏切ったオルフェーヴル。もしまた、マウントシャスタでも同じコンビとなれば、相当のブーイングや雑音があったかもしれない。それが余計な重圧にもなったはずである。その点、岩田騎手への乗り替わりは、プラスでこそあれマイナスはない。
もともとマウントシャスタは、厩舎の看板馬でダービーの最有力馬と言われるワールドエースと「能力的にどっちが上か」と比較されたほどの素材。その隠れた素質馬が、父ディープインパクトに5つ目の勲章をもたらすのか、注目だ。
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