【競馬】NHKマイルカップ、人気馬3頭に「死角あり」 (2ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 共同通信●写真

 加えて、カレンブラックヒルの鞍上・秋山真一郎騎手は今年33歳のベテランだが、これまでにGIを勝ったことが一度もない。最大のチャンスは、2007年のオークスだった。単勝2.6倍の断然人気に支持されたベッラレイアに騎乗し、ほぼ勝利を手中にしたかに見えた。が、ゴール目前で5番人気のローブデコルテに差されてハナ差で負けている。

「あのときも、秋山騎手のGIでの実績不足が敗因のひとつと言われました。やはりGIを勝っているのと勝っていないのとでは、仕掛けに微妙な差が出るもの。その点では、今度も同じようなことが再び起こらないとは限りません」(前出の競馬専門紙記者)

 しかも、今回のカレンブラックヒルも、管理するのはベッラレイアと同じ平田修厩舎だ。これも気になる因縁ではある。

 NHKマイルではこのカレンブラックヒルの他に、GI朝日杯の勝ち馬アルフレードや、アーリントンCを豪快に追い込んで勝ったジャスタウェイなどに人気が集まると予想される。しかし、前者は前走(スプリングS/12着)が負け過ぎで、後者は前走アーリントンC後にやや順調さを欠いた。

 いずれにせよ、一番人気が予想されるカレンブラックヒルをはじめ、上位人気に支持されそうな馬たちは、いずれも「死角あり」。万全の信頼を置くまでには至らないのだ。

 そこで、俄然注目を集めるのが、ディープインパクト産駒のマウントシャスタだ。

 ここまで3戦2勝。前走の毎日杯では、ダービーの有力馬候補にも挙げられているヒストリカルに、4分の3馬身だけ及ばず2着だった。

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