【木村和久連載】スコアは忘れても思い出は尽きない。「記録より記憶」のゴルフを楽しむ (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(1)自らの記録に浸らない
 自分のゴルフの高度成長期、すなわちベストスコアを更新していた時期は、30代後半から50代前半ぐらいまで。当時の、生まれて初めての70台とか、ベストスコアを出した話はありますが、今となっては昔の自慢話にすぎません。現在もゴルフ奮闘中の身にとっては、関係ないことと理解されたし。

 確かにここ10年、スコアについて思い出すことは何らありません。これは、何か手を打たないといけないと、危機感を覚えてはいるんですけど......。

(2)ハンデキャップは気にしない
 ハンデキャップを失ってからだいぶ経ちますが、昔のハンデキャップはそう簡単には下がりませんでした。ですから、叩いてばかりいるのにシングル、といった人と競技会などで同伴プレーすることもありました。本人は照れながら、「昔はうまかった」と弁明していましたけどね。

 ところが、現在のハンデキャップ制度は、今の実力を反映するものとなっており、昔よりも下がりやすくなっています。何十年もゴルフをやって、一時期うまくなってシングル寸前までいっても、今やヘボになって叩きまくれば、ハンデは急落。それって、なんか自分の下り坂人生そのものみたいで嫌じゃないですか。

 サラリーマンで言えば、勤続30年近くになって役職定年となり、あとは給料が減る一方といった状態。経費も使えず、また一兵卒に戻るっていうのはしんどいですよ。

 そこで、考えました。「第二ステージ」という概念です。

(3)「第二ステージ」とは
 ハンデキャップ制度は、オヤジ層には厳しいものがあります。ならば、ハンデキャップに頼らず、自分でやり甲斐を見つけるのがよろしいかと思います。

 まず、いろんなところにラウンドしに行きましょう。そこのレギュラーティーで「たまの80台」を目指せばいいのです。

 私は今年、5月時点で10回ちょいラウンドして、80台はたった1回しか出ていません。でもまだ80台を出せることが、自分を奮い立たせてくれます。

 今の自分の計画では、夏にかけて復調し、年内に3回は80台を出すつもりです。要するに、季節ごとに80台を1回達成するペース。それでもう十分です。

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