西村優菜はルーキーシーズンにすべての目標を達成。ツアー2位のある数字に「自分でも驚いた」

  • 柳川悠二●取材・構成 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

――以前から「(自らの)飛距離には限界がある」と話している西村プロですが、そのビハインドをものともせず、アイアンショットやショートゲームの精度に活路を見出して、見事にメジャータイトルを手にしました。自信も深まったのではないですか。

「特にサロンパスカップは長いコースでしたし、現に練習ラウンドの時は『本当に戦えるのかな......』と思うくらい、不安を感じていました。でも、マネジメントをしっかりして、アプローチとパターで(パーを)拾っていければ優勝できるんだとわかって、確かに自信にはなりましたね」

――マネジメントで意識するのはどういった点でしょうか。

「難しいコースだと、ピン位置の確認をより重視します。それから(逆算して)ティーショットを打ちます。どこに運べばピンに対して簡単な2打目になるか、常に考えるようにしています。そうやって、できる限りコースが簡単に見えるようにプレーしています」

――台風の影響で36ホールの勝負となった9月の住友生命Vitalityレディス 東海クラシックもまた、5打差を逆転する劇的な展開となりました。

「最終組から1時間近く前にスタートする組で回っていて、優勝はまったく意識していませんでした。前半でパターが入ってくれて、すごくいいスコア(4バーディー、ノーボギーの32)でハーフターンして、とにかくトップ10を目指そうと思って後半に入りました。

 それで、14番あたりでボードを確認した時に、初めて自分が優勝争いしていることがわかって。そこからは(バーディーを)とれるだけとって、ダメだったら仕方ないぐらいの気持ちで、開き直って戦いました(最終スコアは63でツアー自己ベスト)」

――この優勝がきっかけとなって、住友生命保険相互会社とスポンサー契約を結びました。

「ありがたいです。連覇がかかる今年の住友生命Vitalityレディス 東海クラシックはホステスプロとして出場する大会となります。やはり、特別な思いが芽生えますし、モチベーションがひとつ、増えました」

――そして、翌週のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでは、初日から首位を守る完全優勝で2週連続の勝利を飾りました。

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