西村優菜はルーキーシーズンにすべての目標を達成。ツアー2位のある数字に「自分でも驚いた」 (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・構成 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

――いわゆる"試合勘を取り戻せていなかった"ということでしょうか。

「オフにしっかり練習はしたんですけど、どこか不安もあって。もちろん、不安は常にあるものだし、これから2022年シーズンを迎えるにあたってもあるんですけど、開幕戦は久しぶりの試合ということで、自分がどこまでできるのか、未知の部分があります。自分がとり組んできたことを信じて思いっきりやるだけだとは思うんですけど、開幕戦はそういうメンタル的な部分での難しさがありますね」

――それでもその後、国内メジャーのワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップで優勝。すぐにツアー2勝目を挙げることができました。

「(2021年の)開幕戦からうまくいかない時期が続いてはいたんですけど、だからといってすごく調子が悪いという感触はありませんでした。スコアにつながっていないだけだったんです。微調整を繰り返しながら、重要な試合と位置づけていたメジャータイトルに照準を合わせていました。

 そうして、サロンパスカップの前週のパナソニックオープンレディースで最終日を最終組で回って、優勝争いに加わることができました(結果は10位タイ)。その勢いを、翌週につなげられたと思います」

――最終日は3打差を逆転して優勝。1勝目に続いての逆転勝利となりましたが、やはり追われる立場よりも、追う立場で最終日を迎えるほうが戦いやすいのでしょうか。

「う~ん、どうなんでしょう......。最終組でしたし、コースも難しかったので、『チャンスはある』と言い聞かせてプレーするだけでした。

 サロンパスカップはコース(茨城GC東コース)が難しいですし、距離もありますから、とにかく頭を使った4日間でした。そういった状況もあって、自分がしたいマネジメントがうまくできて、気持ちもコントロールできての優勝だったので、1勝目とはまた違ううれしさがありました」

――プロゴルフ界ではよく「1勝目よりも2勝目のほうが難しい」と言われます。

「正直、それほど時間を置かずに2勝目を飾れたことで、気持ち的にはラクになりました。しかも、メジャー大会に向けてしっかり調整して、その大舞台で優勝できたわけですから」

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