【木村和久連載】ビギナーが急増する一方で、ベテランゴルファーに見られる意外なラウンドスタイル (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ところが、スタート前から前の2組の人たちは我々のことをまったく無視。というか、緊張と興奮により、朝の挨拶さえする余裕がなかったのでしょう。

 それこそ、前の2組は皆がビギナーだったのです。

 何ホール目だったか、前の組がまだ150ヤードぐらい先にしか行っていないのに、すでにティーショットを打っているし......。しかも、打った飛距離は100ヤードほど......って、なんだんねん。

 コースレイアウト的には、ぜんぜんドライバーで打ってもいいんですよ。いやいや、刻みすぎだろうって感じでした。

 前の2組は、お互いの腕前と飛距離を知っているから、ある程度接近していても大丈夫、という判断を下してプレーしていたわけです。でも、見ているこちらとしては、まぐれで飛ぶ時があるから、危ないなと。結構、ハラハラしていました。

 最終的には、無事にラウンドが終了してホッとしました。それにしても、通常ゴルフ場では仲間内だけでラウンドしているわけではありませんからね。誰か、こういう人たちに正しい距離の保ち方などを教えてくださいな。

 さて、ビギナーのラウンドについて話を戻しましょう。先述したように、ゴルフを覚えたての頃は、先にゴルフを始めた誰かしらに呼ばれてラウンドするわけですが、その際にはいろいろと不満がないわけではありません。

 まず、日程を選べない。「何月何日、空いてる?」と言われていくわけですから。

 当然、コースも選べません。そのため、料金も相手次第。つれていってくれる人が、高級コースが好きなら、いつも料金は高め。河川敷コース好きなら、いつもセルフプレーでお値段は低め、となります。

 その他、ニアピンなどのゲームをしたがるとか、車で迎えに行かなければならないとか、いろんなことが次第に気になってきます。

 そうしてラウンドをこなしていくと、自分で予約して誰かを呼べば、好きな時に、好きなコースでやれると思うんですよね。

 ところが実際は、その誰かが見つからなかったり、友だちを誘うのが面倒くさかったりして、自らの都合だけでラウンドするのは意外と大変なことがわかるんですな。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る