【木村和久連載】ゴルフ会員権購入前は妄想が大事。「エアーメンバーごっこ」のススメ (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ところで、なんで当時、市原市にある南総CCのメンバーになったかですが、それは東京湾アクアラインができて、交通の便がよくなるからです。ついでに会員権価格も値上がりし、ぼろ儲けするという妄想もしていました。

 当時の高速道路は、京葉道路が館山道とつながっていなくて、開通していたのは浜野IC(現在の蘇我IC付近)まででした。市原のゴルフ場に行くにはそこから一般道をえっちらおっちら。行きはいいのですが、帰りは大渋滞で大変でした。ゴルフ場を出てから浜野ICにたどり着くまで2時間、なんてこともありました。

 それでも、アクアライン開通までの辛抱と思っていたのですが、結局1997年の開通を待たずに南総CCの会員権は売ってしまいました。

 馬鹿なことをと思うでしょうが、南総CCは当時経営不安説が流れ、挙句、経営側とメンバー側とで運営権を巡ってトラブルとなってしまうのです。あの時は、やめて正解でした。

 そんな南総CCも今はすっかり元気になって、健全経営で運営しています。ここは「また戻ってもいいかな」と思うくらいのいいコースです。

 それにしても、当時は東京湾アクアライン開通を当て込んで、お金儲けしようと企んだ人の多かったこと。ゴルフ会員権は、純粋にプレーを楽しまないといけませんよね。

 南総CCのあと、鶴舞CCのメンバーになりますが、2つのコースにはある共通点がありました。それは何か?

 どちらも36ホールある、大型コースでした。

 ただ、18ホールのコースがふたつある場合、どちらかが人気となり、人気コースに予約が集中。実際に使えるのは18ホールのみ、ということが往々にしてあります。しかも、メンバーは18ホールの倍いますから、ものすごく混むことが多いです。

 ところが、南総CCは東西どちらのコースも人気で、豪快な西、趣のある東という評価でした。一方の鶴舞CCも、東西どちらのコースも人気があって、甲乙つけがたい評価となっていました。そういう部分を調べて、南総CCの次は鶴舞かなと思ったのです。

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