【木村和久連載】コロナ禍の憂鬱から解放してくれる大谷翔平とゴルフ (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 そういった状況にあって、東京オリンピックは無事に閉会式を迎えることができるのか。緊急事態宣言中のスポーツの祭典って、非常に危険な気がします。

 だいたい競技よりも、運営自体に注目が集まるオリンピックって、どうかと思います。まあでも、こうなったら、もはや暖かい目で見守るしかなさそうです。

 変なところでラッキーだったのは、国立競技場の椅子のデザインでしょうか。座席のカラーが白、黄緑、グレー、深緑、茶色と5色が混在し、まだら模様になっていますよね。実はあれ、空席を目立たないようにする配慮だそうです。

 すごいことを考えました。まさに無観客になることを見越して作られた座席の色だったのか。先見の明がありましたね......って、そういうことか?

 ともあれ、そこで見どころとなるのは、無観客開催のなか、どれくらいの客席が埋まるのか。当初、オリンピック関係者&ゲスト招待は、スタジアムでは1万人ほどになると言われていましたが、今はトーンダウンして数百人程度になるようです。

 こうなってくると、スタジアムで行なわれている競技より、スタンドに訪れた招待客の中に有名人やタレントなどがいないかと、そっちが気になってしまいます......って。いやいや、そこは無観客であることに注意をそらさず、マジで純粋に競技の応援をしたいものです。

 さて、東京オリンピックのゴルフ競技に話を移しましょう。

 松山英樹選手はコロナ陽性反応からの巻き返しがあるのか? 好調・畑岡奈紗選手はその勢いのまま躍動するのか? 注目ポイントはそんなところでしょうか。

 舞台は当初の予定どおり、埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部となります。霞ヶ関CCが五輪の会場になることについては、政治的な動きがあるとか、名門の傲慢だとか、関東で最も暑い埼玉県でやる必要があるのかなど、これまでいろいろと言われてきました。でも、今となっては、コロナに翻弄された"ちょっと可哀相なゴルフ場"と捉えることもできるかもしれません。

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