渋野日向子「ゴルフ人生においても変わってくる」。激動かつ充実していた4日間

  • text by Sportiva
  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko

 そうしたなか、インスタートの12番でバーディーを奪って好発進を決めたが、17番パー3でなんと4発も池に入れて「10」の大叩き。後半、3つのバーディーを奪って盛り返したものの、トータル4つスコアを落として、通算6オーバー、68位タイと後退した。

「昨晩のうちには(今日)ラウンドできるかどうかわからない状況で......。朝になって、とりあえず(自分は)プレーできることがわかって。本当に不安だらけというか、いろいろ......なんか......すごく不安だったんですけど、18ホール回りきれてよかったです。

 マネジャーさんも、トレーナーさんも入れない状況のなか、地元の日本人ギャラリーのみなさんの声援が力になりました。なんか、つらいなか、不安もあったんですけど、本当にみなさんのおかげで、最後までがんばれました。キャディーのユセフ(・ワゼールディン)さんも、めっちゃ優しかったし、心強かった。

 17番は完全に距離の計算を間違えていて。動揺しちゃって、それにもまったく気づけないくらいで......。でもその後は、3日間の中では一番ショットがよかったと思いますし、パッティングもちょっとずつかみ合ってきて。いい転がりができているなっていうのが、すごく実感できた」

 最終日も会場でPCR検査を受け、陰性という結果が出てようやくコース入りした渋野。30分足らずのウォーミングアップでスタートすることとなったが、6バーディー、1ボギーの「67」という好スコアを出してホールアウト。3カ月のアメリカ遠征をいい形で締めくくった。

「3カ月(の遠征)の最後のラウンドだったので、今日は最初から攻めていこうという気持ちで、それを最後まで貫けたのはよかったと思います。バタバタしてのスタートでしたが、それでも試合に出られたことがよかったですし、いいプレーができてうれしかったです。

 この1週間はいろいろなことを経験できたと思いますし、それを自分でもプラスに捉えられているので、自分が成長するためには必要な経験だったと思います。

 スイングはめちゃめちゃ振れていましたね。パッティングもこの3カ月で一番入ってくれた。自分の打ちたいところに打ち出せる――それは、本当に当たり前のことだと思うんですけど、それができていたと思います。自分らしいプレーがちょっとずつ戻ってきているんじゃないかな、というのを感じられた2日間でした」

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