【木村和久連載】誰にでもいつか来る引退の日。ゴルフを続けるメリット (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 スキー&スノボもやっていましたが、今は外反母趾が悪化。硬い靴が履けず、断念しています。

 社交性、ゲーム性のあるスポーツとしては、ゴルフの右に出るものはありません。プレー後のコンペパーティーがまた楽しいですからね。スコアで負けても、喋る能力で挽回するテはあります。

 そういう意味では、年長者も十分に楽しめる遊びです。

 この前、悪天候のなかでゴルフをして、途中悪寒がしましたが、がんばってラウンドを終えました。スコアは90ちょっとでしたが、それよりもこの逆境のなか、無事にラウンドを終えた達成感は計り知れません。

 こんな大雨でも完走し、スコアをまとめた自分を褒めてあげたい。まだまだやれる自分を発見して、大いに満足したのでした。

 そう考えると、いつまで雨のゴルフができるのか? いつまで真冬や真夏のゴルフができるのか? いつまで歩きのゴルフができるのか? など、ゴルフに関するオプションが多いのには驚きます。

 ある漫画家の大先生は80歳を越えて、足腰も弱くなり、今はハーフのみのラウンドをするだけだそうです。それでも、コンペに来るし、楽しそうに仲間と歓談しておられる。そういう姿を見るにつけ、「やっぱりゴルフ仲間っていいな」としみじみ思ったりもします。

 自分も、乗用カートに乗りつつも、平坦で短いコースのハーフならなんとかできる――そんな状況を迎える時は、いつか来るのでしょう。そうして、誰にしも"ゴルフ引退"の日がやって来ます。

 とりあえず、日本人の健康寿命は男性なら72、73歳ほどというので、それぐらいまではレギュラーティからの18ホールのラウンドができたらいいな、と思っています。

 若い頃は「今度こそ、ベストスコア更新」とか、「目指せ、ハーフ30台」などとスコアに躍起になっていましたが、今はたまに80台がでれば、それで十分満足です。むしろ、翌日に疲れが残らないゴルフができたら、それこそ最高って感じです。

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