吉田優利が悔やむ1年目「想定していなかったことが次々に起こった」 (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

――アマチュアとの一番の違いは、シーズンが短縮されたとはいえ、毎週のように試合が開催されることです。

「そうですね。アマチュア時代は、たとえば日本女子アマなら、その何カ月も前から計画を立てて、技術を仕上げて、コンディションを整えてピークを持っていけばよかった。毎週試合があると、ピーキングに苦労しますよね。そういうところの対応を少しずつ覚えて、今後は波のない選手になりたいです」

――最高順位が19位タイということも"想定外"でしたか。

「プロデビューということで、正直、自分がどれだけの成績を残せるのかわからなかったです。1年目を終えて、自分の調子が悪ければこのぐらいの成績しか残せないんだということがわかりました。

 もっといい成績を残したい、こうしたい、ああしたいというのが、たくさん生まれて、オフの合宿の課題につながりました。昨年1年間の苦労は、将来に向けて絶対に踏んでおかなければならない過程だったと思うので、それが早めに経験できたと前向きに受け止めていますね」

――新型コロナウイルスの感染拡大によって、スケジュールが大幅に変更になったことも何かしら影響がありましたか。

「もし例年のように3月に開幕していたとしても、同じような成績で、悪い調子をズルズルと引きずってしまう1年になっていたかもしれない。コロナの影響で大会数が減ってしまったことは本当に残念ですが、(2年に渡るシーズンとなったことが)私の中では"ついているな"と思っています」

――シード権を確保するうえで、2年におよぶシーズンになったことはご自身にはプラスになる、というわけですね。

「前向きに捉えられますよね。今年成績を残すことができたら、シード権は自然と見えてきますから」

――プロになって、初めて手にした賞金で何か買い物はされましたか。

「これまで支えてくださった方々全員にプレゼントをしました。男性ならネクタイやゴルフウエア、女性なら化粧品とか。そのあとに、自分のモノを買い始めました」

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