【木村和久連載】コロナ禍のゴルフマーケット。来年はどうなるのか? (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 次回の2024年に延期するのもありかと思いましたが、その時の開催地はパリ。前回のパリ大会が1924年に行なわれていて、ちょうど100周年となります。となると、パリがその年の開催を譲ることはないでしょう。

 ならば、1年延期を決めた来年の夏に規模を縮小して開催するしかないのです。観客を減らし、すべての種目をやることもないでしょう。おそらく参加国も減ると思います。オリンピックは参加することに意義がある――と言いつつ、本音と建て前は違います。

 モスクワオリンピック(1980年)だって、西側諸国がソ連(現ロシア)のアフガニスタン侵攻に対して抗議し、50カ国近くがボイコットしました。でも、オリンピックは成立したのです。

 それゆえ、新型コロナウイルスで参加できない国があっても、それは「ごめんなさい」ということで、仕方がないでしょう。ただ、国が代表団を送れない、あるいは送らないという場合は、オリンピック旗のもとに選手が集まり、そこから任意で参加するとか、エントリー方法はあるのです。

 そんななかでのゴルフ競技。当初は「炎天下での最悪の条件」と言われていましたが、新型コロナウイルスのことを考えれば、暑いほうが感染しにくいでしょうし、観客を入れなきゃ一番安全な競技、といった見方になっています。なんか、皮肉なものですね。

(5)世界は日本をどう見ているか
 世界中がコロナ対策と称し、ジャブジャブとお金を使って、予算を組んでいます。だから、金余りになって、株価が上がっています。

 特に日本がスゴすぎで、29年ぶりの高値を記録しました。

 リーマンショックの際には株価が元に戻るまで3年かかったのに、コロナショックではわずか半年で回復。飲食店を中心にして、軒並み会社が倒産しているのに、実態とかけ離れているのではないか。それは、みんなが思っていることです。

 じゃあ、なぜ株価が上がっているのか?

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