諸見里しのぶ「仲は悪かったかな...」。ライバルを称賛も当時の思いを語る (3ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

――プレー内容を忠実に言葉で表現するのは難しいですか?

 そうですね。だから選手やコースについてたくさん調べました。今年はレギュラーツアー、ステップ・アップ・ツアー、米女子ツアーで解説する機会をいただき、回数をこなすことで、少しずつ言葉が出るようになりました。初日から身構えて、練習から試合まですべて見るのは初めてでしたし、こんなにも人のプレーをじっくり見たことも人生で初めてです(笑)。

――解説したなかで、印象に残っている試合はありますか?

 どれも楽しく解説できましたが、全英女子オープンは同期の(上田)桃子が6位に入って、その姿に勇気をもらいました。今年の日本ツアーは若い選手たちの活躍が目立ちましたが、その中でも桃子や藤田さいきさんらベテランも上位に入っていましたし、若林舞衣子さんも産休から復帰されて、トップ5に2回入りました。私と同世代の選手が頑張っている姿を見て本当に刺激をもらいました。

――その上田桃子選手とは、賞金女王争いをしたライバルでした。現在も結果を残している姿を見て何か思うことはありますか?

 桃子とは当時は本当にバチバチでした。仲が良かった...、いや悪かったかな...。私が一方的に悪くしていたのかも(笑)。でも、同い年で同期なので、なおさら負けたくないって気持ちが強かったんです。彼女のストイックさ、ゴルフに対する姿勢、それこそ試合が終わって納得いかなかったらアカデミーに戻って練習もして、最後の最後までパターをやったりしていました。その姿勢が今も変わっていないんですよ。そこがすごいところです。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る