【木村和久連載】雨の日のゴルフ。もっとキャンセルしやすくしよう (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 また、プレーする準備をして、レストランで朝食を食べながら天気の状況を確認。結局、スタートするのをやめると判断した場合は、プレーフィは取られません。

(3)キャンセルが成立する場合

 ゴルフ場の運営は商売ですから、できるだけキャンセルは出したくないのです。けど、ゴルフ場側から、どうしてもキャンセルせざるを得ない場合があります。それは、プレー続行不可能になるケースです。

「それって、カミナリじゃん」と思うでしょうが、カミナリは一時的なもので、小一時間もすれば、雷雲は通過します。だから、キャンセルが成立することはほとんどありません。

 逆に、カミナリが発生すると、多くのプレーヤーは酒盛りを始めますから、コース側にとっては、ランチタイムが1日に2回あるようなもの。すごくオイシイです。だから、カミナリの多いコースは、案外儲かっていると見ました。

 じゃあ、どうなったらコース側はキャンセルを決定するのか。

 フェアウェーやラフがなんぼ水没しようが、コース側からは「カジュアルウォーターはボールを動かしてプレーしてください」と指示されます。しかし、雨でグリーンがびしょびしょになり、思うようにパターが打てなくなった――こうなったら、さすがにプレーできません。この場合、コース側から「キャンセルにします」と言ってきます。

 あとは、降雪です。あっさりキャンセルとなる場合が多いです。ボールが雪だるまになりますからね。雪が降れば、コース自体がクローズとなります。

 とにかく、グリーンのカップに水が溜まり、どの方向からパターを打っても、ゴロゴロバシャーンとなれば、プレー続行不可能です。けど"敵"もさるもの。コース側としては、何としてもキャンセルを阻止したいので、雨の日のカップはすべてグリーンの高い位置に切って、水はけをよくしています。

 今後、もし雨の日にラウンドすることがあったら、カップの位置を注意して見てみてください。

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