4日間の言葉でわかる渋野日向子の現状。全米女子で感じた大いなる可能性 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko

 アイアンショットも距離感がよかった。ピンがグリーン手前ギリギリに切ってあったら、そこに落ちるぐらいの番手で打って、あとは風任せという感じでしたけど、ほとんどエッジに落ちてくれて。そこで、バーディーが取れた。バンカーショットも、自分の思ったところに出せている。出来すぎくん、なんです。

 パットもよかったです。(前半から)距離感が合っていたし、ラインに乗れば(バーディーが取れる)という状況で、自分の思っていたところに打てた。ロングパットも1mぐらいに寄せられていたし、下りのパットも手前10cmに止めるという気持ちで打って、それができた。ほんと、大オーバーがなくてよかった」

 2日目はさらにすごかった。6バーディー(2ボギー)を量産し「67」のラウンド。通算7アンダーまでスコアを伸ばして、2位に3打差をつけての単独トップに立った。

「ここまでショットがいいのは(今年も)ありましたけど、パットがここまでいいのは久しぶり。自分の思ったところに打てる回数がかなり増えてきているので、自分でも怖いぐらい。バーディーが6個も取れたのは奇跡。このスコアで回れるような気候ではないなと思っていて、ここまで伸ばせたので(今日は)120点です! ハハハッ(笑)。

 よくなった要因? う~ん、今までの自分を捨てたことかな。本当にプロ1年目というか、プロになりたてくらいの気持ちのほうが、ゴルフに対して気持ち的にも成長できるな、と。そういう意味では(よくなったのは)初心に帰ったことによってかなって思います。

 スイングについては、特に直しているところもないんですけど、試合を重ねるたびに"振れてきているな"という実感はあります。こっちに来た時は最初、上半身だけで(クラブを)上げていたな、というのがあったので、ちょっとお腹も意識しながら(クラブを)上げようかなと思ってやったら、ちょっとずつよくなっている感じですね。

 そんなにゴルフは変わったわけではないんですけど、(自分の)気持ちが変わったことによって、ゴルフ、試合に対する気持ちに余裕というか......、(自らの)考え方を変えたことによって、新しい自分が生まれてきているのかな、というのはすごく実感できています」

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