【木村和久連載】コース予約。密かに知られる「プレミアムクラブ」とは (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 過去に神奈川の超名門倶楽部が、クレジットカードで予約したビジターのお客さんを受け入れたことがありました。ひと組で12万円ほどの売り上げがあるからで、そこまで払ってラウンドをしたいのなら「どうぞ」ってことなんでしょう。

◆予約サイト百花繚乱
 それからしばらくして、いよいよゴルフ場の予約サイトが登場。そうしたサイトがどんどん増えて、今やパソコンやスマホで簡単に、誰もが都合のいい日に好きなコースを予約して、プレーできるようになりました。

 しかも、コンペまで予約できますから、もはやメンバーシップ制度は、平日においてはほぼ崩壊しました。

◆プレミアムクラブ
 こうした状況のなか、予約サイトの"高級版"みたいな扱いで登場したのが、冒頭でも触れたプレミアムクラブです。

 2000年度の初頭あたりから始まったもので、数万円の入会金や年会費を払って同クラブに入会すると、さまざまな特典が得られます。その特典について、以下にざっと挙げてみます。

(1)名門コースがラウンドできる
 ネット予約不可の名門コースでも、プレミアムクラブ会員であれば、予約が可能に。通常、井上誠一や上田治などの名設計家のコースはかなり敷居が高いのですが、そこでプレーできるとなれば、名門好きにとってはたまらないシステムなのではないでしょうか。

 名門コース側としても、予約数が限られているため、さほど負担にはなりません。それに、プレミアムクラブの運営会社は、大手ネット通販会社やゴルフ関連会社だったりするので、付き合いもあって、「そういう話なら」と受けてしまうんですな。

(2)コンペ&競技会の開催も
 プレミアムクラブでは、定期的に同会員による親睦コンペや月例などの競技会を実施しています。それも毎月、どこかしらの名門コースで行なわれます。

 普通はラウンドできないコースでコンペや競技が行なわれて、それに参加できるなんて、夢のよう。ホームコースと勘違いしてしまいますね。

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