女子ツアーが新時代に突入。今季国内初メジャーの「3世代」バトルが面白い (2ページ目)

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images


練習ラウンドを消化する小祝さくら練習ラウンドを消化する小祝さくら 一方、前週のゴルフ5レディスを制した小祝は、優勝したその日に岡山へ移動し、月曜日も休まず練習に時間を費やした。新型コロナウイルスの影響で試合のなかった時期に、同コースでの練習ラウンドを行なっており、今季国内初メジャーに向けての準備に抜かりはない。

「私には『メジャーで勝ちたい』とか、『メジャーだからモチベーションが上がる』とかっていうのはないんです......って言いつつ、今思ったんですけど、いつもメジャーを意識していないのってどうなんだろう、と。『メジャーだからがんばろう』とか、『気合を入れなきゃいけない』とか、そういうのが私には必要なのかも」

 小祝は、地元・北海道で行なわれた第3戦のニトリレディスで、笹生とマッチレースを演じたが、最終的には2打差をつけられ、苦杯をなめて涙を流した。その悔し涙が、翌週のゴルフ5レディスにおける歓喜(ツアー通算2勝目)につながった。

「ここ2試合はすごくショットがよかったので、成績を出せたと思う。今週は......まだちょっとわからない。練習ラウンドで調子がいい時は、試合で悪いことが多くて、練習ラウンドで悪かった時のほうが、試合では成績がよかったりする(笑)。今は、あまり練習ラウンドの調子を気にせずやっています」

 昨季、1998年度生まれの「黄金世代」が席巻した女子ゴルフ界は、新シーズンを迎えて、2001年度生まれの「新世紀世代」から笹生という新星が誕生した。さらに、古江彩佳や安田祐香、吉田優利ら2000年度生まれの「プラチナ世代」も、躍動のチャンスを伺っている。

 3世代がしのぎを削り合う新時代の最初のメジャーが、いよいよ開幕する。

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