【木村和久連載】奥さんや子どももプレー。ファミリーゴルフの諸事情に迫る (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 関東の某有名コースは、夫婦でメンバーになる人が多く、そこは"パートナーゴルフ"を望む方々にとっては、理想郷のような世界なんだとか。

 というのも、その倶楽部では宿泊施設も整っていて、週末となれば、宿泊棟にたくさんの夫婦が集い、ワインなどを飲みながらのパーティーが開かれているそうです。夫婦そろって、そこでワイワイやるのが楽しいみたいですね。

 ラウンドする際にも、どこぞの夫婦とペアとなり、2組の"ダブルデート"方式でラウンドすることが多いそうです。こういう倶楽部は、季節ごとにイベントが盛りだくさんで、新年会に始まり、桜を見る会、バーベキュー、七夕、夏祭り、夕涼み屋台イベント、ホタル観賞会、紅葉......など、例を挙げればきりがありません。

 出色なのは、何といってもクリスマスイベントです。イブの日は正装して、フルコースのディナーを食べ、それからバンケットでダンスパーティーが催されるそうです。いやぁ~、私にとっては拷問にしか見えませんが、"社交界ごっこ"をやりたい方は結構いらっしゃるんですな。

 面白いのは、こういう社交界型倶楽部は、奥さんの立場がかなり強くて、奥様方の強い意志によって、事を進めるケースが多いようです。言い方は悪いけど、旦那さんたちは尻に敷かれているんですな。まあ、それはそれで、生活が成り立っているのですから、問題はないんですがね。

(3)子どもの場合
 最近のコースは、どこもジュニアゴルファーを積極的に受け入れており、レッスンなどにも力を入れております。ただ、日本の場合は、親の期待が大きすぎるような気がします。みんながみんな、トッププロになれるわけではないのですから......。

 だいたい、ジュニアゴルフの基本的な考えは、託児所の延長ですから。つまり、夫婦間での決め事、当番で回ってきた子守りをゴルフ場にさせるのです。

 初めてゴルフをやらせる時、子どもがゴルフに向いているのか? そもそも興味があるのか? ということすら、わからないわけじゃないですか。ですから、まずはそこからなんですよ。

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