2020.08.13

【木村和久連載】センスある若者に、
オヤジのゴルフは対抗できるのか

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 要するに、理屈でゴルフを覚えたのではなく、感覚でゴルフを覚えてきたというのです。だから、レッスンの取材などで「ドローボールをどうやって打つの?」と聞いても、彼女たちは「こんな感じに構えて、こんな感じで打つ」という表現になってしまいがちなんだとか。

「グリップはストロングで、スクエアに構えて、テークバックはコックを使わずに......」といった、ゴルフ雑誌的な表現は出てこないそうです。

 もちろん、解説者ではないのですから、自分の動きを言語化できなくても、なんら問題ないんですけどね。実際、彼女たちはちゃんとしたテクニックを持っていますから。

 翻(ひるがえ)って、我々オジさんは、教わったことを一度マニュアル言語に翻訳して、頭にインプットします。

 たとえば、バンカーショットは「オープンスタンスにして、フェースを開いて打つ」ということを、呪文のように唱えます。それから、自分なりに調整してモノにしていきます。

 どのぐらいのオープンスタンスがいいのか。フェースの開き方はどの程度か。靴をどれぐらい砂に埋めればいいか。加えて、その時のグリップの長さはどうか、とかね。

 そうして、再びコースに来て、すっかり忘れていた呪文をまた繰り返し唱える......って、ほんと覚えが悪いですなぁ~。

 ところが、若くて勘がいい子は、何回か打っているうちに、本能的にベストな打ち方を習得してしまうのです。センスがあるってことです。

 センスのあるなしは、非常に大事なことですが、もともとセンスがない人は、今さら「センスを磨け!」と言われても、どうしようもないですよね。カラオケで言うと、音痴はなかなか治らない、ということですから。