女子ツアー開幕目前!活躍が期待されるトップ選手たちの「強み」 (3ページ目)

  • 古屋雅章●構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images


稲見萌寧(20歳)
いなみ・もね/1999年7月29日生まれ。東京都出身。
2019年シーズンの戦績:27試合出場。優勝1回。トップ10入り11回。
賞金ランキング13位(獲得賞金7187万3338円)

 昨季の、資生堂アネッサレディスの練習日に、たまたま彼女のラウンドを見た時、アイアンショットのキレ味に驚きました。インパクトでのフェースの入り方。ピンの根本を刺していく、直線的な狙い方と弾道。そして、グリーンでのボールの止まり方。それはもう、玄人好みのアイアンショットです。

 その点は数値的にも証明されていて、昨シーズンのパーオン率は、78.2079で1位。これは、驚くべき数字です。それほど、彼女のアイアンショットはすばらしかった。

 実際、資生堂アネッサレディスから3試合後のセンチュリー21レディスで、彼女はツアー初優勝を飾りました。自らチャンスを作れるゴルフができていて、最後は最終ホールでバーディーを奪って、後続に1打差をつけて優勝。その勝ち方もすごかったですね。

 初優勝のあとは、今ひとつ成績がよくなったので、日本女子プロ選手権の時に「どうしたの?」と聞いたら、「一年間を通して(ツアーを戦う)体力を維持するのが難しいです」と言っていました。あれほどのアイアン巧者ゆえ、メジャー大会のような厳しい設定でこそ、楽しみだったので「惜しいな」と思いました。

 とはいえ、昨季はツアー本格参戦初年度。年間を通して戦える体力作りをして、コンディションをうまく整えて各試合に臨むことができれば、今シーズンはより楽しみな存在になると思います。

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