【木村和久連載】処世術を磨くのに最適?「言い訳の天才」を育むゴルフ (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

・「お腹がくだって、ニギりどころじゃないよ。悪寒もするし......」
 一連の、寝つけない→寝酒から深酒→翌朝体調を崩す、というのは、もはや"ゴルフあるある"の3点セット。言い訳としては、完璧です!

・「血圧の薬を飲むのを忘れたから、今日はダメ。フラフラする」
 これは、気のせいです。朝に降圧剤を飲み忘れても、急に血圧が上がるとは思えません。けど、気分的にそうなら、仕方がないです。多くの人には、言い訳にしか、聞こえませんけどね。

・「子どもが熱を出して、夕べ眠れなかったんだよ」
 子どもネタを出すのは、本来"禁じ手"です。これは「お大事に」というしかないでしょ。言い訳だろうと、突っ込めませんから。

・「ここ2カ月、クラブを握っていない」
 これぐらいが、どっちにも取れて、無難です。つまり、弱気に見せながら、実は久々のゴルフでも「いいスコアを出せるぞ」的な腹づもりが見え隠れしていますから。

・「夜中に寝違えて、首をやってしまった」
 体調の言い訳は、いくらでもできます。たとえば、「最近、目が霞んで、よくモノが見えない」「痛風で足が痛い」「モノを拾おうとしたら、腰をやってしまった。ぎっぐり腰だよ」などなど。たぶん、そうなんでしょうけど、相手には相当大げさにアピールしていると思われます。

 そんなわけで、ラウンド前、ニギりから逃れるための言い訳となれば、山ほど出てきます。聞いているほうは「ネタか?」と思うかもしれませんが、言っているほうは真剣だったりもしますから、話半分ぐらいには聞いてあげましょう。

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