【木村和久連載】今後のゴルフ場のあり方。多様な使い道を考えてみた (5ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ゴルフ場も、そういう時は貸切りにして、主催者に自由に使ってもらえるようにしてあげてほしいですね。巨大なコンペになるわけですから、売り上げだって、相当なものだと思いますから。

 いかがでしょう。ゴルフ場って、考えようによっては、いろいろなことを楽しめる場所かもしれません。

 マレーシアにある名門コースに行ったことがありますが、そこは都会の近くにあって、ゴルフ場というよりは、メンバーの巨大娯楽施設になっています。ゴルフ教室をはじめ、プールやジム、テニスコート、ナイトクラブ、カジノスロット......果ては、余った土地を貸して、レストラン街まで形成。手広くやっていました。

 都会の近くにあるゴルフ場は、周りから見れば、金持ちが広い芝生を独り占めしているように見えるんですよね。近隣からは、よく見られていないかもしれません。

 そうしたことを避けるうえでも、近隣住民のため、ゴルフ場も社会貢献していかないと、今後は生き残れないのではないでしょうか。

 公益法人化している名門コースは、年に数回『県民デー』と称し、ビジターに開放しています。それだけにとどまらず、今後はゴルフをしない人への『開放デー』も考えるべきではないでしょうか。巨大な公園として楽しんでいただくとか、イベントなどを実施するとか、地域と共存を図る時代になったと思います。

 メンバーの中には、いまだ「何千万円も払って会員権を買ったんだから、オレが好きに使って何が悪い」と言い放つ人もいるんでしょうが、もはや、そういう時代じゃないんですよね。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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