【木村和久連載】ピンキリあるプロゴルファーの収入を探ってみた (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 今の時代は、ジュニアで活躍し、立派な施設が整った強豪ゴルフ部のある高校や大学に入学。そこで寮生活をして、365日ゴルフ漬けの日々を送って、技量をアップさせます。そうして、そのままプロデビューしちゃえばいい、といった具合なんですな。

 つまり、将来スターになれるのは、学生時代に脚光を浴びた選手、ということ。野球やサッカーのようで、わかりやすいっちゃ、わかりやすいですけど......。ジュニア、学生時代に無名の選手がプロで活躍するのは、本当に稀なことなんです。

 こうして、早くから注目された選手でスポンサーがつきやすいのは、やはり女子選手です。先頃、NECと所属契約した安田祐香選手(19歳)などがいい例です。

 日本女子アマチュアゴルフ選手権(2017年)で優勝。以降、アマチュアながらプロのトーナメントでも好成績を出し続け、昨年のニトリレディスでは4位という結果を残しました。そして、プロテストにも一発合格。QTでも2位通過を果たし、今季ツアー前半戦の出場権を得ました。

 そうした実績が買われ、すでに大スター扱いです。もちろん、実力的にも今季早々に活躍してもおかしくない選手であります。

 アイドル並みのルックスで、見た目は「ゴルフを知っているの? オジさんが教えてあげようか」といった雰囲気なんですが、いざボールを打つと、ものすごいショットを連発。このギャップが、オヤジたちにはたまらないんでしょうな。それで、無性に応援したくなってしまうわけです。

 結果、フィギュアスケートの浅田真央選手のことを「自分の娘のようだ」と言って応援していたオヤジ連中が、今度は安田選手のことを「自分の孫のようだ」と言って、激しくプッシュするのでありました......と。

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