【木村和久連載】日本の男子ツアーはどうやったら面白くできるのか (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 でも、日本オープンは基本、会場が持ち回りなので、毎年開催コースが違います。だから、シグネチャーホールを見出すのが難しく、大会への関心が高まらないんです。

 人間、「春になると、あの場所でまた、あの桜が見られる」と思うように、「この季節になると、あのトーナメントの、あのコースでの戦いが見られる」と思い出して、大会への興味を抱くわけですよ。

 まあ、開催コースを1カ所に絞れないのなら、全英オープンみたいに、10コースを選定して、その持ち回りでやるとかね。いろいろと策はあると思うんですが......。

(2)卓球の変化を参考に
 卓球って、以前は地味なスポーツと思われていましたよね。それが最近、ユニフォームやボールが派手になって、かけ声やガッツポーズなども、少しずつテレビ向けの演出が見られるようになり、楽しめるようになりました。

 実は、中学校の時、私は卓球部でしたから。当時と比べると、隔世の感があります。

 そんな卓球のイメチェンを参考に、あとはモーターショーや格闘技などを参考にして、ゴルフも演出方法を変えてみるのは、アリかと思います。

 たとえば、各組ごとにスコアカードを持って歩くスタッフがいますが、それをコンパニオンに変えてみるとか。あざといですが、ボクシングなどでもやっていますから、ゴルフでもやっていいでしょ。

 また、ギャラリーによる撮影も解禁にしたらどうでしょう。スマホのシャッター音の問題はあると思いますが、とりあえず、ZOZOチャンピオンシップでは、写真撮影、動画撮影は一部でオーケーだったので、そうしたことにも少しずつ取り組んでいくべきだと思いますよ。

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