【木村和久連載】大人気『ゴルサバ』に見る、ゴルフ番組に不可欠な要素 (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 もちろん、ハイレベルなショットを打っているプロはいるんですよ。結局、そのすごさを知って楽しめるのは、700万人のアマチュアゴルファーだけ。

 つまりゴルフ番組は、ゴルフを知っている人、やっている人、やっていた人に支持されているのです。だから、ゴルフ番組は、BSでオンエアするぐらいで、ちょうどいい視聴率が取れるんですね。

(2)ゴルフ番組はなくならない
 BSや関東ローカル、CSなどを含めると、ゴルフ関連番組はものすごくあって、しかも長くやっている番組が多いです。

 これは、どうしてでしょうか?

 ひとつは、スポンサーが実に多いからです。ゴルフ番組を見る層は、いまだお小遣いに余裕がある方々です。だから、見る人の数が少なくても、スポンサーのマーケットには合っており、広告が伝わりやすいんです。

 事実、ゴルフウエア、ゴルフクラブ、ゴルフグッズ、健康関連グッズなど、そうした層に売れるものはたくさんあります。要するに、ゴルフ番組を通して、需要と供給のバランスが取れているんですな。

 また、番組作りはおおよそロケだから、各関係者の協力があれば、さほど製作費はかからない、というのも大きいです。丸一日、遠隔地での撮影という手間はあっても、セットはいらないし、タレントやプロのプレーを追いかける程度であれば、台本もほぼ必要ありません。解説者の感想や、お知らせ程度で済みますからね。

(3)バトルなくして、興奮ナシ

 芸能人と女子プロがラウンド、なんて番組が多いですが、通常のラウンド、あるいはハンデをつけてのラウンドをするだけでは、視聴者の興味を惹くにも限界があります。

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