【木村和久連載】はや楽しみでならない「シブコ・チルドレン」の躍動 (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 シブコの影響を受けて、ジュニアゴルファーになったはいいが、その先は結果を出さなければいけない厳しい世界――といった捉え方だけでなく、ジュニアゴルファー時代をボーイスカウトのように、素晴らしい体験だった、とすることもアリだと思います。

 競争をしないで元気に生きるのも、ひとつの人生の選択です。むしろ、こっちのほうが多数派でしょうし。


将来、どんな「シブコ・チルドレン」が出てくるのか、ほんと楽しみですねぇ将来、どんな「シブコ・チルドレン」が出てくるのか、ほんと楽しみですねぇ
(3)シブコひとりに頼らない
"シブコ様"シンパの今後、という話とは少し異なりますが、子どもたちとゴルフの触れ合いとか、ジュニアの育成とか、彼女の人気に頼るだけではいけません。

 マレーシアの超名門倶楽部『ロイヤル・セランゴール・ゴルフクラブ』には、ジュニア用カリキュラムがあって、週末は家族でコースに来て、子どもたちは専用のジュニアスクールでエクササイズします。

 要するに、同クラブにおいては、ゴルフ場が大人の社交場という範疇を越えて、家族で楽しむ場所になっているのです。このクラブには他に、テニスコートやプールなどもあって、スポーツ施設が充実しており、飽きることがありません。

 日本のジュニアとなると、わざわざスクールに通わなければいけなかったり、ジュニア教室にいちいち親が付いていかなければいけなかったり、いろいろと大変です。

 そうした面倒を減らすためにも、コースが託児所代わりにスクールを運営すればいいのです。そういうコースをどんどん増やして、家族ぐるみ、倶楽部ぐるみでゴルフのある生活を送れるようにする。そういうことが大事じゃないですか。

 何はともあれ、子どもに過度な期待を抱かない。子どもにはのびのびと育ってほしいと思う、今日この頃です。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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