イ・ボミを復調に導いた出会い。「ゴルフ場に行くのが楽しくなった」 (3ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

「(優勝争いの)緊張感のなかでも、しっかりとしたプレーができた試合でした。悔しい気持ちがないって言ったらウソになりますけど、それは、ほんの少しだけ。満足している気持ちのほうが大きいです」

 今季を振り返って、「納得の一年だった」というイ・ボミの表情は、まさしく晴れやかだった。ようやくスランプから脱出できたことを、素直に喜んでいた。

 とはいえ、彼女の戦いがこれで終わるわけではない。結婚生活がスタートして環境も変わる来シーズンは、"ミセス"として新たな一歩を踏み出すことになる。晴れてシード権も得たことで、ここ数年は口にしてこなかった「優勝したい」という言葉も自然とこぼれた。

「(結婚しても)まだまだゴルフは続ける気持ちでいますし、これからも日本でプレーしていきます。(旦那さんとなるイ・ワン氏からも)『納得するまで(ゴルフを)続ければいい』と言われているので、心強いです。そして、試合に出るからには、優勝したい。また、みんなの前で優勝する姿を見せたいです」

 日本ツアー本格参戦から、ちょうど来季は節目の10年目となる。心機一転で迎える2020年、最高の笑顔でカップを掲げる"新生"イ・ボミの姿が見られることを期待したい。

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