【木村和久連載】第4次ブーム到来か。
日本のゴルフブームを検証する
◆第2次ブーム
第2次ブームをいつにするか――これは、さまざまな文献を見ても、みなさん、同様の意見でした。
ズバリ「AON時代」です。青木功選手、尾崎将司選手、中嶋常幸選手といったビッグ3の活躍が、日本の高度経済成長とリンクして、日本ゴルフ界の急速な発展に貢献。もの凄い勢いで大衆化が進んでいきました。
海外でも、アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウス、ゲーリー・プレーヤー、リー・トレビノなど、スタープレーヤーが躍動。世界的にもゴルフブームが到来していました。
また、用具もパーシモンからメタルへと次第に変わりつつあった時期で、全体の飛距離が伸び始めて、大衆がより楽しめるスポーツとなっていきました。
日本では、1971年に尾崎選手が日本プロ選手権で初優勝して以来、「AON時代」は20年ぐらい続いて、大きなブームとなりました。これについては、誰も異論はないでしょう。
問題は、第3次ブームです。
これについては、「あるのか、ないのか?」「アメリカではあるけど、日本ではどうなのか?」といった議論が持ち上がっています。
ただ、個人的な見解では、紛れもない"大ブーム"がありました。それは、タイガー・ウッズの登場です。
◆第3次ブーム
タイガーが史上最年少(21歳3カ月)でマスターズを制した1997年から、彼が奥さんにアイアンで殴られるなど、さまざまなスキャンダルに見舞われる2009年ぐらいまで、世界的に"タイガーブーム"が巻き起こっていました。
その後、ケガや私生活でのトラブルによって戦列を離れた時期もあったので、とりあえずその間を、"タイガーブーム"の第1次として区切らせていただきます。
昨年あたりから"第2次タイガーブーム"の兆しがあり、これから再び優勝を重ねていけば、そんなブームが到来する可能性もなきにしもあらず、ですが、しばらく様子をみましょう。
さて、タイガー・ウッズが躍動し、世界のゴルフ界の頂点に君臨していた頃、日本では宮里藍選手が登場。2003年、高校生でプロツアーを制して一気にブレイクし、プロになってからも大いに活躍しました。
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