渋野日向子の魅力を生観戦で実感。予選落ち危機もまさかの結末にあ然 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●取材・文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

「1打目は(フェアウェーを横切る)電線にボールが当って、それで暫定球を打ったんです」

 テレビ観戦では、おそらく解説者が事情を詳しく説明してくれていたに違いないが、生観戦していたコース脇の観戦者で、このからくりを理解していた人はどれほどいたのだろうか。少なくともこちらの周辺のギャラリーの間では、「?」印で溢れかえっていた。

 これもゴルフの生観戦ならではの魅力と言うべきだろう。

 試合後、これだけ慌ただしいゴルフを展開したというのに、渋野は「記録が途絶えて残念だ」と言いながらも、記者の質問に笑顔でハキハキと答えていた。そこに無理が一切感じられない鷹揚(おうよう)としたところに、この選手の魅力が凝縮されている気がした。

「今日は、初日のスコア(2アンダー)を無駄にしてしまったので、残り2日間、絶対アンダーは出したいと思います」

 ちなみに、首位の畑岡奈紗との差は9打、開いている。

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