アマチュアゴルファー最大の悩み、朝イチのスライスを解消するには? (3ページ目)

  • 吉田洋一郎●レッスン lesson by Yoshida Hiroichiro

 そして、テーブル払いの動きに足を連動させるのが、応用編です。まずはゆっくり、右足をヒールアップし、足踏みをしてバックスイング。次に左足をヒールアップして、踏み込むと同時にクラブをダウンスイングしていきます。足踏みすることによって、動きの順番が適切になり、クラブが加速しやすくなります。

 この時、体重移動や腰の回転など、難しいことを考える必要はありません。二足歩行をしている時に、重心移動や身体の軸を意識することはありませんよね? それはゴルフのスイングでも同じで、両足の動きを連動させることによって、そういったことは自然と生まれるものなのです。

 ポイントは、足の踏み込みと、腕の動きは同時ではなく、必ず足踏みしてから腕を動かすことです。こうした動きを繰り返すことで、スライスの要因となっている上半身主導の動きを割け、下半身主導の動きを身体に覚えさせるのです。

 世界のトッププロであるヘンリク・ステンソンやブルックス・ケプカを指導するピート・コーウェン氏は、「スイング時の重心移動は空手の瓦割りと同じ」と表現しています。左正拳突きがバックスイング、右正拳突きがダウンスイングの動きです。

 スライスに悩むゴルファーも、アウトサイドイン軌道を直さなければいけないことは理解しています。頭では理解していても、なかなか実践できるものではありません。まずは正しい身体の動きを覚えましょう。すると、クラブは自然と適切な軌道で下りてきやすくなるのです。

 ティーショット前のアドバイスをもうひとつ。ショット前の素振りを、実際に打つボールの真横で行なう人が多いと思います。その行為について、私はあまりオススメできません。

 さまざまな技術的なチェックポイントは、打席に入る前に終了して、実際の打席に近い位置では、ルーティンやターゲットに集中したほうがショットの成功率は高まります。

 そして、できることならショット時は無心でありたい。そのためにも、技術的なことを考えて素振りをする際は、そのエリアを別に決めておくことをオススメします。

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