渋野日向子は、周囲が騒がしくても、体調が悪くても、なぜ強いのか (2ページ目)

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 安静すべき状況にあり、大会の前夜祭も欠席した。しかし渋野は、大会前日のプロアマ戦に出場すると、試合本番でも圧巻のプレーを見せた。体調が悪いにもかかわらず、連日ファンの声援に応え、渋野らしい受け答えでメディアへの対応もきちんとこなした。

 イン(10番)スタートの初日は、ボギーが先行し、後半の1番、3番でもボギーを叩いて苦しい戦いとなったが、最後の3ホールで連続バーディー。1アンダー、19位タイとまずまずのスタートを切った。

「(17番でボギーのあと、18番でバーディーを取り返して)『いい流れがくるかな』と思っていたなかで、後半に入って(1番と3番でボギーを打って)2オーバーまでいってしまったんですけど、残り3ホールで(連続)バーディー。アンダーで上がってこられたのは、予想外かな、と。(3連続バーディーの前に)とくに気持ちの切り替えはしていないですけど、『早く終わりたい』と思って、バーディーを取ったら『はよ終われるかな』と思っていました。

 体調は全然大丈夫です。万全です。体調は完璧ですけど、ショットはポンコツです。ショットは今までと違うかな、というところがありました。何が影響しているんですかね? 練習せんかったから? 忘れちゃったかな、振り方を(笑)。ドライバーもちょっと変な、今まで出なかった球筋があったり、アイアンも微妙な当たりがあったりして......。

(鈴木愛と比嘉真美子と同組でプレー)もう、2人とも私とはレベルが違いすぎて。愛さんは際どいパットを決めるところとか、(私とはレベルが)全然違うなと思いましたね。比嘉真美子さんもそう。やっぱり飛びますし、ボギーを打たないゴルフをしていたので、本当に(私とはレベルが)全然違いますね。すごく勉強になりました」

 2日目は、13番でイーグルを決めるなどして「68」のラウンド。4つスコアを伸ばして、通算5アンダー、トップと2打差の4位タイまで順位を上げた。

「(ショットの感覚は)まだ戻っていないと思います。アイアンはだいぶマシになりましたけど、ティーショットはまだ不安がある。(それでも4位タイで予選を通過したことは)自分でもびっくりです。(大会前は)熱もあって、試合に出られるかどうかもわからなくて、周りからも『無理して出なくていい』と言われたし......。そこから、この結果を見ると、『どうしたんだろう』という感じですね。

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