ツアー初優勝のペ・ソンウ。日本文化が大好きで「長くプレーしたい」 (2ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 そんな彼女は、早くから日本への憧れを抱いていたと言う。

「子どもの頃から、日本の文化に関心があったんです。日本のドラマやアイドルが好きで、テレビ番組もよく見ていました。日本のゴルフツアーもテレビで見ていて、いつかプレーする機会があればいいな、と思っていました」

 ちなみに、「大好きなアイドルは、嵐」とペ・ソンウ。日本への関心の高さは間違いないようだ。

 そのペ・ソンウが、日本ツアー参戦を意識するようになったのは、高校3年生のときだった。当時はまだアマチュアだったが、ナショナルチームに入っていたペ・ソンウは、その時のチームメイトの活躍に大いに刺激を受けた。

 そのチームメイトとは、現在米女子ツアーで活躍するキム・ヒョージュ(24歳/韓国)である。2012年、当時アマチュアだった彼女が、日本ツアーのサントリーレディスオープンで、16歳332日という当時の史上最年少記録で優勝。その姿を見て、ペ・ソンウはプロ転向を決断し、将来の日本ツアー参戦も視野に入ってきたと言う。

 それから、日本ツアー参戦を本気で決意したのは、先にも触れた4大ツアー対抗戦『THE QUEENS presented by KOWA』で来日した時だ。

 その頃、日本では2年連続賞金女王に輝いたイ・ボミ(30歳/韓国)が大ブレイク。韓国チームのキャプテンを務めたイ・ボミを追う大勢のギャラリーを見たペ・ソンウは、その人気に驚き、自身も「日本でプレーしたい」と強く思ったと言う。

「噂には聞いていましたが、ボミオンニ(ボミお姉さん)の人気のすごさを目の当たりにして、とても衝撃を受けました。そして、私も『ここ日本でプレーしてみたい』と、あらためて思いました」

 だが、日本行きは即決断、とは至らなかった。

「本当はもっと早くから日本ツアーにチャレンジしたいと考えていたのですが、父から『もう少し力をつけてからでも遅くはない』と言われました」

 まずは、韓国ツアーで結果を残すことが最優先とされたのだ。

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