渋野日向子「帰りたいと何回言ったか」。つらくても笑顔で攻めた4日間 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko

 今日も朝は緊張していなかったんですけど、パターが入っていくじゃないですか。それで、変な(上位の)順位に自分がいくわけじゃないですかぁ~。それで、『やべぇな』と思って(笑)。そこから、だんだん自分で緊張してきた。こんなの初めてですよ。微妙な距離のパーパットを打つときは、全部緊張していました。

 予選を突破して学んだことですか? なんだろう......何を学んだんだろう......。いろいろと学びに来たんですけど、何も学んでないな、どうしよう......。この成績が自信になっているか? これで自信になったら(自分は)天狗になってしまうので、ならないと思います。とにかくあと2日間、どうせ緊張すると思うので、そのなかでどれだけスコアメイクができるか。自分にプレッシャーをかけるわけではないですが、自分との戦いでがんばっていこうかなと思います。それで、来年の出場権が得られる順位で上がれれば」

 3日目、決勝ラウンドに入って渋野がついに単独トップに立ってフィニッシュした。初日と同じく7つのバーディーを奪って、「67」をマーク。通算14アンダーまで伸ばして、2位に2打差をつけて最終日を迎えることになった。

「3パットでボギーにしてしまうのが一番嫌いで、それを(9番で)やって、ブチッと切れた。スコアも8アンダーまで落ちて、すごく悔しかった。でも、『あとハーフある』と気持ちを切り替えて、10番でバーディーをとったことで、気分が楽になりました。(後半は)悔しさからピンしか狙っていかなかったのですが、そうやって強気にいけたのがよかったと思います。

 明日? この位置なら、優勝も狙わないわけにはいかないですね。でも欲張らず......、優勝を狙うのに欲張らずっていうのも変ですけど、攻めていかないことには優勝はないと思うので、しっかりと攻めていきたい。吐きそうなくらい緊張するかもしれないですけど、がんばります。

 地元ファンの声援? 楽しいです。小さな子どもたちもハイタッチとかしてくれて、うれしかった。子どもたちの声援は、めちゃくちゃ可愛くて、すごく癒されました」

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