【木村和久連載】令和の始まりに、30年後のゴルフ界を想像してみる (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 もはやアマチュア向けのルールは、プレーする側の裁量権の問題だと思います。自らのパーティーやコンペなどで、好きにルールを作っても構わないでしょう。

 限度はありますが、3パット以上はカウントしないとか、そういうのを自由に決めればいいのです。そうしないと、ゴルフに参加する若者がどんどん減っていくような気がします。

(3)日本人のマスターズ優勝
 松山英樹選手は、すでにメジャー優勝をいつ飾ってもおかしくない位置にいます。今から30年となれば、その間に日本人がマスターズで優勝してもいいんじゃないでしょうか。そうでないと、日本のゴルフ界が盛り上がりません。

 まあ、最低でも4大メジャーのひとつぐらいは勝っているでしょう。令和生まれの選手がメジャー優勝なんてことになれば、さらにカッコいいかも。

 そのためには、とにかく体格のいい選手を育てること。各大学のゴルフ部員には、練習よりもまずはちゃんこ鍋を食わせますか。

 冗談はさておき、1980年の全米オープンで2位となって、「東洋の魔術師」と呼ばれた青木功選手の活躍は、今や伝説です。松山選手が何度か惜しいところまでいっていますが、本当に日本人がメジャーに手が届きそうな状況になったことは、それ以来ありません。

 長らくお預けをくらっているメジャーチャンプへの道。早く誰か、栄冠をもぎ取ってください。

(4)セルフプレーのルールの確立
 この話については、のちに1本の記事にしたいと思っていますが、キャディー付きラウンドとセルフプレーでは、明らかに不利ですよね。

 ティーグラウンドでのボールの方向確認とか、ロストボール探し、あるいはバンカー内の靴跡の処理......などなど。キャディーさんがいるコースは、バンカーの砂ならしが完璧です。靴跡なんて、ほとんどありません。

 逆にセルフプレーばかりのコースは、明らかにコース内のメンテナンスがおろそかになりがちです。グリーン周りのバンカーはおおよそ荒れていて、それでみんながブチ切れて、一段とそのバンカーが靴跡だらけになる......。いやぁ~、厳しいですなぁ。

 だから今後は、セルフプレー用の、ちょっと甘いルールが実施されるようになるかもしれません。期待しましょう。

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