松山英樹、2日目のチャージは不発。肝心なところで再発した不安材料 (2ページ目)

  • 三田村昌鳳●取材・文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

「(オーガスタでは選手たちの基本的な感覚とすれば)アウト36、イン34という計算で考えるわけ。それが基本パターン。13番、15番ホールのパー5を、パー4と想定しているわけです。だから、難しさから言えば、前半9ホールなんです。

 そこで、前半をたとえば1オーバーで折り返すと、後半は33で回らないといけない。でも逆に、1アンダーで折り返せば、後半を35と想定できるので、攻めていく"心の幅"が楽になる」

 事実、データ的にもその感覚は間違っていない。

 つまり、松山は(チャージが期待できる)定石どおりの折り返しとなっていた。

 ところが、肝心のインに入ってショットが乱れた。11番、13番ホールと右に押し出して林の中へ。このふたホールで2ボギーとしてしまった。

 12番パー3では、スペースの狭いピン手前につける見事なショットを披露。3mを沈めてバーディーをもぎ取った。その直後、本来はバーディーを想定する13番での、4オン、2パットのボギーはとくに手痛かった。

 確かに、第2打は難しい状況にあった。林の中で、ライは土の上に枯れた松の枝が敷き詰められていた。右サイドの林からグリーンを狙うには、ややフェードボールが理想となるが、ライの具合は真逆のドロー系が出やすい状況。しかも、周囲は枝葉が張り出していて、通常のスイングがしづらい状態だった。

 松山は打つ直前にクラブの番手を持ち替えた。それが、本人曰く「ジャッジミス」だったのか、それとも2オン狙いが「ジャッジミス」だったのか、いずれにせよ、グリーン左手前のクリークにつかまっての4オンだった。

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