「よかった時の自分は忘れる」堀琴音、完全復活へゼロからのスタート (3ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

「少しずついい方向に向かっているのですが、まだ結果がついてこない。そこは、もどかしいですね。でも、いつか絶対に、いい結果につながると信じています。シーズンは長いので、焦らずにいきたい。

 だから今は、我慢の時かなと思いますし、そう自分に言い聞かせています。苦しい時も多いですが、今はゴルフが楽しいです」

 堀を応援するファンはたくさんいる。堀は、そんなファンのため、さらには所属先やスポンサーのため、「結果を残したい」という気持ちが人一倍強い。そこには"プロ"としての自覚があるからだ。

「プロゴルファーとして大事なものですか? やっぱり、結果が一番だと思います。それを果たせないなか、ファンの存在はすごく力になりますし、ありがたみを感じます。今でも、試合会場まで足を運んでくださる方がいますから。だからこそ、早く結果を出して、レギュラーツアーの舞台に戻れるようにがんばりたい」

 2016年には、賞金ランキング11位という成績を残した。アマチュア時代から注目を浴びてきた堀のポテンシャルと実力は、そうした過去の実績からも明らかだ。無論、堀自身、再びその表舞台に戻って、眩いばかりのスポットライトを浴びたいと思っている。

 幸い、まだ23歳と若い。挽回のチャンスはいくらでもある。「我慢の時」という長く苦しいトンネルを抜け出して、再び大きく羽ばたく日が必ずやって来るはずだ。

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