【木村和久連載】プロも惑う新ルール。アマチュアならこんなのもアリ (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 一方で、ボールを見失ったときはつらいです。従来は5分間探すことができたものが、新ルールでは3分間で捜索終了となります。アマチュアにとって、これは非常に不利です。とくにセルフプレーで、アベレージゴルファーがプレーしているときは目も当てられません。

 いいですか、プロは3分とはいえ、キャディーやスタッフ、しかもテレビカメラまで動員しての3分間ですよ。それに、おおよそプロの打球はテレビカメラが追っていますから、ロストボールなんて相当深いブッシュ以外は考えられません。

 ところが、アマチュアのセルフプレーとなると、みんな下手くそで、他人のボールなんて見ていません。そもそも、自分の打ったボールすら見失っているのですから、それが深いラフや林の中に入ってしまったら、3分で探せるわけがないのです。

 アマチュアのロストボールの多くは、OB杭や黄杭、赤杭の内側で起きています。だから、「あのボール、絶対にセーフなのにロストかよぉ~。あぁ、悔しいぃ~」となるのです。ルール上、2打罰扱いになりますしね。

 この点について、セルフプレーの際にはローカルルールを決めておいたほうがいいでしょう。プライベートラウンドなら、たとえば同伴メンバーがひとりでもボールの方向を見ていて、明らかにセーフの場所に飛んでいたら、ロストボールとなっても1ペナにするとかね。そういうことをやっているアマチュアはたくさんいます。

 もちろん、練習ラウンドのことですからね。他にも「雪ルール」、「枯れ葉ルール」と言って、コース内に邪魔するものがたくさんある場合、そこでボールを見失ってもセーフにするとか、いくらでもやりようはあります。

 アマチュアのプライベートラウンドは、せっかく簡略化したルールがあるのですから、もっと甘やかしたほうがいいです。

 甘えついでに、1ペナの処置も考えたいです。通常、1ペナは黄色杭のそばから打っていますが、OBの扱い同様、フェアウェーまで出して打ってもいいと思います。

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