【木村和久連載】キャラが薄い男子プロ。その現状&打開策を考えた (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 というわけで、日本期待の"大物2トップ"を、冗談を交えながら語れない雰囲気にあります。結果、腫れ物に触れるような扱いをしてしまう。

 これがイコール、いじりづらい、ということです。

(2)『がんばれ!! タブチくん!!』は偉大だった
 映画化もされた4コマ漫画『がんばれ!! タブチくん!!』(原作:いしいひさいち)は、歴史に残る傑作です。

 だって、一介のプロ野球選手がアニメ映画の主人公になるって、普通はあり得ないでしょ。広岡達朗監督をはじめ、当時の野球関係者は、おおよそこのマンガのモデルになって登場していますし。あれが、日本のプロスポーツ界の"いじり芸"の全盛期だったんじゃないでしょうか。

 これは、田淵幸一選手をモデルにしたキャラクターが際立って面白かった。それに、「いじってもいいよ」という田淵さんの、温厚な人柄だからこそ、成立したのだと思います。

(3)ゴルフ界の"タブチくん"は誰だ
『がんばれ!! タブチくん!!』を参考にした場合、ゴルフ界で同様のキャラクターとなれるのは誰か?

 実は、昨年の"プロアマぶち切れ事件"で有名になった(?)片山晋呉選手は、タブチくん的なキャラで、お茶目になれるチャンスだったかもしれません。以前から、タスキをかけてウイニングパットをしたりして、面白い行動をとっていました。

 ところが最近、"練習の鬼"と化して、真剣モードを強く感じます。そんな矢先に、アマチュアゴルファーが激怒する事件が起きたのです。

 あれからは神妙にしているようですが、片山選手は別にアマチュアを恫喝したわけでもないでしょ。素っ気ないだけですから。

 ならば、ここは"災い転じて福となす作戦"を取りましょう。ホストクラブのホスト風になって、お客さんをモテなすとか、何かプロアマでパフォーマンスを演じれば、好感度が逆にアップするかもしれません。

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