【木村和久連載】オイシイことがいっぱい。ゴルフトーナメント観戦術 (5ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 タイガーが出場したワールドカップが行なわれたのは、11月でした。ですから、会場の太平洋クラブ御殿場コースは、試合が終わるとほぼ真っ暗でした。富士の裾野で迷子にはなりたくないので、私は家路に急いでいたのですが、一緒に来た知り合いが「タイガーはナイキと契約しているから、絶対にナイキのブースに寄るはずだ」と、そこで待っていようと言うのです。

 でも私は、「まさか。こんなに暗いんだよ。タイガーが来なかったら、オレらだけ置いてきぼりじゃん」と、知り合いの提案など真に受けず、さっさと帰りました。

 すると後日、その知り合いから突然メールが......。そのメールには写真が添付されていて、なんとそこにはタイガーとデュバルを両手に抱えた知り合いが、にっこりと笑って写っているではありませんか。やられたぁ~。木村家、一生の不覚ですばい。

 さらに、その人から送られてきた年賀状が、タイガー&デュバルと握手する記念写真だったことは言うまでもありません。

 とまあ、このようにトーナメント観戦では、待てばいいこともある、という話でした。今はギャラリーも減っている時代なので、他にもオイシイことに遭遇することが結構多いですよ。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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