【木村和久連載】オイシイことがいっぱい。
ゴルフトーナメント観戦術

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 けど、せっかく緑あふれるゴルフ場に来たのなら、コースを堪能しないと意味がありません。われわれ庶民は、その醍醐味を味わうべきでしょう。

 では、どういった観戦スタイルがいいのか。具体的にはこんな感じでしょうか。

(1)目当ての選手を追いかける
 現在、日本の男子ツアーのトーナメントでは、さほど入場者が多くないので、余裕で選手を間近で見られます。お気に入りの選手がいれば、その選手に付いて回っていくのがいいでしょう。

 私も過去に、スーパースターを追いかけて回ったことがあります。ただそのときは、多くのギャラリーに押されて大変でした。なんたって、目当てのプレーヤーがタイガー・ウッズでしたから。

 2001年WGC EMCワールドカップ。舞台は、太平洋クラブ御殿場コースでした。私は、アメリカのタイガー&デビッド・デュバル、日本の丸山茂樹&伊沢利光が同組でプレーする組を追いかけることにしました。

 さすがにその組は、パター練習から大盛況の超満員。そのギャラリーの隙間から覗いてみると、タイガーが自らマジックでナイキのボールにマークを記しているじゃないですか。「案外、われわれがコンペでやるのと同じことをするのね」なんて思ったりしました。まあ、タイガーの場合は、同組で同じナイキのボールを使用するデュバルとの誤球を避けるためですが。

 いよいよプレースタート。ティーグラウンド近くに陣取ったと思ったら、あれよという間に打って、すぐに移動。結局、その繰り返しだったので、かなり疲れました。

 でも、世界のタイガーを全盛期に見られたのは、一生の思い出だし、当時の丸山&伊沢組が、タイガーとさほど負けていない飛距離だったことには驚きました。

スポーツ観戦は「現場」ならではの楽しみがありますよねスポーツ観戦は「現場」ならではの楽しみがありますよね

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