【木村和久連載】ゴルフ業界サバイバル。
2015年問題後の試練は?
(5)生き残りをかけたインバウンド
日本はゴルフ場の数で言えば、2000以上あって、アメリカの次の座を英国と競っています。その余ったゴルフ場を、外国人の観光客にプレーしてもらう手はあります。
韓国や台湾は土地が狭いので、コースの数に限りがあります。中国もゴルフブームですし、同国の観光客は爆買いも終わりかけて、今や体験旅行がメインとなっているので、ゴルフは魅力的なコンテンツになり得ます。
我々が、アメリカのペブルビーチやスコットランドのセントアンドリュースで「プレーした」と自慢するのと同様に、そうしたアジアの外国人観光客にとっては「日本で富士山をバックにゴルフができた」ということが、大いなる感動体験になるのです。
実際、今でも富士山の見える山梨や静岡のコースでは、外国人観光客がたくさんプレーしていますけどね。
そうした状況のなか、すでにゴルフメーカーやゴルフ場がアジア資本に買収されて、着々と下地は形成されています。
近い将来、アジアの外国人観光客と一緒にプレーする機会が増えるかも... コースを買収されるとどうなるのか?
プレーやマナーがまだまだ未熟な外国人たちがたくさんいるので、外国人専用コースとして生まれ変わり、日本人は入れない、そんなコースもチラホラ出てきています。
今後、たくさんの外国人観光客を受け入れる日本。ゴルフ場も開放して、アジアの人々と仲良くプレーする――そんな時代が、すぐ目の前にやって来ています。
木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。
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