【木村和久連載】ゴルフ業界サバイバル。2015年問題後の試練は? (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(3)2025年の大阪万博が節目
 昨年末の"アップルショック"以来、株価は乱高下しましたが、この動きは今年いっぱい続くでしょう。中国の景気後退、日露領土問題、参議院選挙、消費税10%増など、重要案件が目白押しですから、そのたびに乱高下が起こりそうです。

 けど、日本は2020年の東京オリンピックがあります。経済がどうあれ、その国家的なプロジェクトがあるので、無理やり景気を押し上げて、来年までは帳尻を合わせるでしょう。

 そうやって、のらりくらり2025年まで、だらだら景気が持てば、大阪万博まではパニックは起こらないのではないでしょうか。

 そうなると、ゴルフ人口問題はそこらへんが正念場になりますね。団塊の世代が引退して、ゴルフ人口が600万人から300万人ぐらいに減るかもです。

 業界は、阿鼻叫喚の地獄絵になりますが、一般のプレーヤーにとっては、天国です。料金が安く、コースががらがらという"ゴルフ天国"が、2025年に到来するのです。

(4)2025年以降はどうなる?
 2020年の東京オリンピック、2025年の大阪万博って、なんか聞き覚えのある流れですよね。そうなんです、1964年の東京オリンピック、1970年の大阪万博の再来です。

 ということは、高度経済成長の再来とは言えませんが、低成長ながら、そういう国家イベントをエサにして、経済が引っ張られるんじゃないですか。

 で、その後はどうなるか?

 実は1970年の大阪万博の3年後、1973年に第一次オイルショックが始まり、日本はパニックに陥ります。

 デジャブとして見ても危険です。加えて、大阪万博以降、少子化が加速し、超高齢者社会が到来。もはや、国家予算だけでは高齢者を支え切れなくなる。そんな気がします。

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