【木村和久連載】ゴルフライフ。メンバーとビジター、どっちが得か (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(5)クルマとゴルフ
 この2つはとっても似ているし、セットじゃないか、と思えるフシがあります。

 つまり、「高級自家用車を持つ生活とレンタカーライフのどっちが得か?」という命題は、「メンバーとビジター、どっちが得か?」に、そのまま当てはまるのです。

 前者の答えは、経済的観念だけで言えば、レンタカーライフのほうが断然得です。毎日乗る人は別ですけど。

 要するに、ゴルフ会員権も、高級自家用車も、見栄やステイタスの部分が非常にあるんじゃないかと。

 そうなると、"セット販売"としては、でっかいドイツの高級車に乗ってクラブハウスに横づけし、これみよがしに目の前のメンバー専用駐車場にそれを置く――これが、圧力強めの方のメンバーライフです。

"ドイツ高級車無双"です。もしこれを凌駕したいなら、運転手付きのハイヤーを頼むしかないです。

(6)時代の流れ
 ゴルフ人口減少、少子化の流れで言えば、多くの会員制ゴルフ場はセミパブリック化していますから、ビジター生活で十分に楽しく過ごせます。

 結局、メンバーというのは、ホテルや高級レストランの常連さん、そういう人がなるのだと思います。個人的には、誰にも構われたくないので、ファミレスや回転寿司で食事をしたほうが気を使わなくていいです。

 一方で、高級シティホテルのエントランスに入るとき、「いらっしゃいませ、○○様」と、名前で呼ばれるのがすごく好きな方もいます。そんな方にこそ、名門コースのメンバーライフはぴったりなんでしょうね。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

『ヘボの流儀~叩いても楽しいゴルフの極意』好評発売中
詳細はこちら>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る