新ヒロインとして一躍脚光のち失速。
「黄金世代」三浦桃香が逆襲宣言

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 当時のことについて、三浦はこう振り返った。

「(今季は)8月からが、本当に長かったです。オフなしでずっとゴルフをやってきたので、長くて苦しかった。それに、予選落ちばかりするので、そのイメージがずっと残ってしまって、(夏以降は)それがプレーに影響していました」

 しかもこの時期、三浦はプロテストにも挑んでいた。しかし、第2次予選A地区でまさかの落選。最終プロテストにさえ進めず、2年連続で不合格に終わっている。

 予想外の結果に周囲の驚きも大きかったが、もっともショックを受けて落ち込んだのは、三浦本人だろう。それが、ツアーでの戦いに影響を与えても不思議ではない。

 結局、前半戦の活躍によって、第1回リランキングでは20位に入って後半戦の出場権も得たものの、それを生かすことはできなかった。最終的に賞金ランキングは81位にとどまって、目標の賞金シードは得られなかった。

 ともあれ、前述のとおりQTランキング6位となって、来季前半戦はツアーに参戦できることになった。「(気持ちが切れないように)我慢して、やるべきことを続けてきたことが、(QTでは)生きました」と、三浦は語る。

「8月からスイングを変えたんです。それに対して、本当によくなるのか、不安もありましたが、信じ続けてよかったです。それが、QTで生かされたんだと思います。

 今はスイングがすごくよくなって、ドライバーが曲がらず、飛距離も出るようになりました。まあ、高校1年生のときのほうが、もっと飛んでいたんですけどね(笑)。来年はもっとスイングを安定させて、ボギーを叩かないゴルフができるようにしたい」

 こうして、最低限の「目標は達成できた」と語る三浦は、「とりあえず、またゴルフができるのが、本当にうれしい」と満面の笑みを見せた。

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