【木村和久連載】出世の前に知っておきたい?「法人ゴルフ会員権」 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 というわけで、法人ゴルフ会員権は、サラリーマンのやる気を起こさせる"カンフル剤"なのです。

 会社側としても、その会員権については"役員の遊び"というより、接待や福利厚生施設の延長線上にあるものと考えています。会員権は1度買っておけば、その後は名義だけ変えて使い回しができるので、会社としても便利このうえないのです。

名門クラブの法人会員権を手にできれば、確かにステイタスを得られると思いますが...名門クラブの法人会員権を手にできれば、確かにステイタスを得られると思いますが... 昔は、大きな会社のステイタスの象徴と言えば、温泉地に保養所を作り、自分の会社のゴルフ場を持つことでした。けど、バブル崩壊後、リーマンショックを経て、そうした余分なものは、すべてそぎ落とす風潮となりました。

 そうして、今ではサラリーマンの多くが、会員制のリゾートクラブを保養所として利用しています。会社が法人会員になっており、社員はそうした施設を格安で利用しているのです。だから、会員制のリゾートクラブは潰れないのです。

 あれ、個人で会員になったら、結構な出費になります。最初に300万円くらい払って、年10泊ほどの施設利用権が届きますけど、食事代やリネン代は別ですから。しかも、年10泊もしない方が多く、おかげで、施設利用券がネットオークションなどに出回ることとなるんですね。

 半年前くらいにゴルフをしたとき、そんな大手リゾート施設の割引券をネットで購入して使ってみたのですが、すごくお得でした。3000円くらいで落札したチケットで、ひとり3000円割引でしたから、4人で9000円も得した計算になります。

 それでいて、誰も損をしていない。みんなが得をしたんですから、素晴らしいじゃないですか。

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