松山英樹が「名コンビ」を解消。トッププロのキャディー事情を振り返り (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 そうして、2011年からウッズの専属キャディーを務めているのが、以前はダスティン・ジョンソン(アメリカ)のバッグを担いでいたラカバ。しかし彼は、ウッズの故障などもあって、この7年間は専属とはいえ、その多くの時間をコース外で過ごすことになった。

 ウッズからは「他の選手からオファーがあれば、そちらにいってもいいよ」と言われていたが、ラカバはひたすらウッズの復帰を待っていた。それだけに、昨季最終戦のツアー選手権(9月)でウッズが復活優勝を果たした際は、その喜びもさぞ大きかったことだろう。

フィル・ミケルソン(左)のキャディーを長年務めていたジム・マッケイ(右)フィル・ミケルソン(左)のキャディーを長年務めていたジム・マッケイ(右) 一方、ウッズの盟友であるフィル・ミケルソン(アメリカ)は昨年、「ボーンズ」ことジム・マッケイとの25年にわたる"名コンビ"を解消した。以降は、ミケルソンの弟であるティムが専属キャディーを務め、昨季のWGC メキシコ選手権(3月)では約5年ぶりにツアー優勝を果たしている。

 片や、マッケイは現在、米国内のゴルフ中継のラウンドリポーターとして活躍している。ミケルソンとのコンビ解消が発表されるや否や、およそ20分後には三大ネットワークのNBCからオファーがあったという。

 ミケルソンのバッグを担いで、メジャー5勝を含めて通算41勝を挙げた経験は、リポーター業にも大いに生きていて、それぞれの選手の特徴や攻め方などを視聴者にわかりやすく伝えるリポートぶりは、絶大な人気を得ている。

 さて、松山、そして進藤キャディーも、これからそれぞれの道を歩むことになるが、松山は「また、(進藤キャディーに)バッグを担いでもらう機会はあると思う」と話している。各々の新たな歩みに注目しつつ、いつか、ふたりのコンビ復活となる試合が見られることも楽しみにしたい。

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