松山英樹が「名コンビ」を解消。トッププロのキャディー事情を振り返り (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 どんな名コンビであっても、別離のときは来るもの。ここで改めて、トッププロふたりのキャディー事情について、振り返ってみたい。

 まずは、タイガー・ウッズ(アメリカ)。プロになって22年、現在のジョー・ラカバは専属キャディーとして3人目となる。

 ひとり目は、白いヒゲがトレードマークのベテランキャディー「フラフ」こと、マイク・コーワンだった。1996年のプロ転向から2年あまりバッグを担いでいたが、記者たちからウッズのことについてコメントを求められると、わりとオープンに語っていた。そのことがあるとき、ウッズの父、故アール氏の逆鱗に触れて解雇となった。

 以降、コーワンはジム・フューリック(アメリカ)のキャディーを務め、現在もふたりは"名コンビ"として知られている。

 ウッズのふたり目のキャディーは「スティービー」こと、スティーブ・ウイリアムス。1999年からバッグを担いで、およそ12年間、ウッズの全盛期を支えた。

 しかし2011年以降、ウッズがスキャンダルやケガなどで欠場中、アダム・スコットのキャディーを務めたりしたことで、ウッズが一方的にクビを通告。その際、ウイリアムスは「非常にショックだった」とコメントしている。

 その後、ウイリアムスはアダム・スコットの専属キャディーとなった。そしてその間、2015年にウッズの暴露本を出版。その中で「ウッズに奴隷のように扱われた」とまで綴ってしまったことで、ウッズより、むしろウイリアムスの評判のほうがガタ落ちした。

 ウイリアムスは昨年以降、フルタイムでのキャディー業は終了。2018年は数試合だけバッグを担いで、それを最後に「40年間務めたキャディーを引退する」と発表した。現在は、母国のニュージーランドに戻って、自らがゴルフを楽しむ日々を送っているという。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る