【木村和久連載】自らが主催のゴルフコンペを開いてこそ、一人前の男 (5ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 それを踏まえれば、賞品の授与は万遍なく、というのが好ましいです。もちろん、上位10人くらいは、そこそこ豪華なものを与えるのがお約束です。加えて、ニアピン、ドラコン、ベスグロ、ブービーメーカー、ブービーなどの賞品も用意して、女子の部は別で表彰し、賞品を進呈することも大切です。

 女性が3人参加したのなら、3人とも入賞としましょう。そうすれば、「来年も来たいな」と思うはずです。

 そうして、漫然と組み合わせているわけではなく、話が合いそうな人同士、仕事に発展しそうな人同士を組み合わせて、そこからいい関係になってくれれば、幸いです。

 我々昭和生まれのゴルファーは、ゴルフコンペで仕事が広がった人が多いです。コンペの主催者は幹事であり、プロデューサー。政治的な判断をして、人脈を広げる――これに尽きます。

機会があれば一度は、自らが主催するコンペを開いてみてはいかがでしょうか機会があれば一度は、自らが主催するコンペを開いてみてはいかがでしょうか そういう意味では、戦国時代に流行った、武士が茶会を開いて権力を誇示した例と似てなくもないです。

 当時は、織田信長の許しが得られないと、茶会は開くことができなかったとされています。すなわち、「茶の湯御政道」と呼ばれて、政治と茶会は密接な関係にありました。だから、戦国武将は自分主催の茶会を開いて、ようやく一人前だったのです。

 どうです? 自分主催のコンペを開き、「ゴルフ御政道」をはじめ、立派なジェントルマンになりましょうか。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

『ヘボの流儀~叩いても楽しいゴルフの極意』好評発売中
詳細はこちら>

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る