2018.10.30

松山英樹も油断大敵、要注意。
PGAツアーが見せ始めた厳格な姿勢

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 ゴルフの普及に尽力する関係者の間で、「スロープレーはゴルフに要する時間を長くする。それが、ゴルフ人口減少の大きな要因のひとつになっている」という見方が強いからだ。

 そうした時勢のなかにあっても、実はチャンピオンズを含むPGAツアーでは、実際にスロープレーによるペナルティーを科すことは、これまでほとんどなかった。昨年、チーム戦による公式試合のチューリッヒ・クラシックにおいて、ブライアン・キャンベル(アメリカ)とミゲル・アンヘル・カルバロ(アルゼンチン)組がスロープレーによるペナルティーを受けたが、それも1995年以来、22年ぶりのことだった。

 その事実からも、今回のペイビンへのペナルティーがどれだけ珍しいことなのか、よくわかるのではないだろうか。

 というのも、PGAツアーでは、スロープレーに対する処罰は、ペナルティーではなく、おおよそ”罰金”で対応してきたからだ。

 ちなみに、同ツアーの規定では、一打にかけられる時間が40秒。女子ツアーの米LPGAの30秒という規定よりも、なぜか10秒も長い。

 スロープレーに際して、まず警告を受けるのは、前の組から1ホール以上離れてしまった場合で、本来はその後、一打につき40秒を上回ったときに、1度目で一打罰、3度目で二打罰が科せられることになっている。だが、不思議なことに、PGAツアーではほとんどペナルティーが科せられることはない。

 PGAツアーに比べて、欧州ツアーやマスターズ、あるいはUSGA(全米ゴルフ協会)主催の全米オープンなどでは、スロープレーについて、かなり厳しく対応している。2013年、松山英樹がペナルティーを受けたのも全英オープンだったし、同年のマスターズでは関天朗(かん・てんろう/中国)がペナルティーを受けている。

 昨季のPGAツアーでは、こんなこともあった。